コーヒーを想う。喫茶店での創造的時間。

 こんにちは。鱒研所長です。今回の記事は珈琲について。喫茶店好きな僕が大事にしている事をつらつらと書いてみます。絵を描くにしろ、文を書くにしろ、自室で行うことはほとんどない僕。部屋はオフの場所と決めているのもありますが、場所を変える事が、色んな新しいモノや植物に触れる機会となり、そこからインスピレーションを受ける事が多いです。お気に入りの喫茶店、マスターはちと頑固で気難しいけど、物知りで中々面白い。コーヒー片手に、釣りの話、山の話、車の話、今喫茶店で使っている水の話など、色んな事を教えてくれる。水ひとつとっても、石灰の成分やカルキ、雪解け水で味に渋みが出るなど、中々奥が深い。水を読むあたり、僕が好きなトラウトフィッシングと似ていて、いささか赤の他人と思えないのがこのマスターである。カウンターに座り、そこにある観葉植物をみる。可愛らしくも、儚い、小さな苔玉から生えるミニマムな世界に、自然の魅力がぎゅっと詰まっていて、それを見ながら絵を描く。時に自分でも思いつかない、独特のタッチの絵が出来、創造力を耕すのに、ピッタリな空間なのだ。競争や勝負が苦手な僕にとって、内面的な豊かさを育むこの時間は、なくてはならない時間。それは渓流に立つ時の感覚と似ているかもしれない。メニューを見て沢山の銘柄からコーヒーを選ぶのも、お気に入りのミノーやスプーンを見つけるのと、よく似ている。

 コーヒーから広がる世界。仲間と来て、わいわいするも良し、店主と交流して、知らない事を知るも良し、その空間から自らの内面を見つめても良し。中々充実した時間を過ごせる筈だ。皆さんも身近な喫茶店に是非、足を運んでみてほしい。自分だけの味わい深さが発見出来ると想う。