バルサミノーの可能性。インジェクションでは出せないハイレスポンスな泳ぎ。

 現在、市販されているトラウト用ミノーは大きく分けて、2種類ある。インジェクションルアーと呼ばれるプラスチックで出来たルアーと、ウッドルアーと呼ばれる木材(主にバルサ材)で出来たルアーだ。今回は後者の方、ウッドルアー(以降バルサミノーと呼ぶ)の魅力に迫って行きたいと思う。

 バルサミノーの大きな魅力の一つとして、僕が感じることは、ヌルヌルとした泳ぎ、本物の小魚の様な艶かしさが演出出来る点であろう。インジェクションルアーでも、キビキビ泳ぐが、バルサミノーと比較すると、アクションをかけた時、トゥイッチングをした時の動きが、どこか機械的、重く感じられる事がある。その点、バルサミノーでは、軽やかに舞う蝶を操っている様な感覚がある。トゥイッチングへの反応速度も、竿からラインを通し、ルアーにアクションが伝わるまでの、タイムラグがより、少なくハイレスポンスなイメージだ。

 ここまで来ると、完全に自己満足の世界だが、バルサミノーならではのヌルヌルとした泳ぎ、そしてライトウェイトスポーツカーの様なトゥイッチングに対するレスポンスの良さが、時に大物のスイッチを入れ、あの淵から、あの滝から、今日もヌシを引きずり出している。

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僕が愛用しているバルサミノー。イトウクラフト社から発売されているBowie 50s